やさしいきおく…柔らかい言葉の響きに導かれて大阪へ。
ネーミングからは、それがサービスなのか商品なのかわからないまま、
ブランドのチームリーダーである合同会社ニゴテンの牧さんに編集部は話しを聞いた。
やさしいきおく。何とも、ほんわかとしたネーミングですね?
はい(笑)
新しいウェディング撮影ブランドをスタートするにあたって、チームメンバーと散々迷ったあげく…
最終的には、日本語らしくひらがな表記で、あえてサービスや商品名らしくない名前にしました。
ブランディングにおける、わかりやすさや覚えやすさよりも、創り手の想いや心の部分を伝えたくて、抽象的だけど大切な言葉を選びました。
とても素敵だと思います!
ありがとうございます。
ウェディングの撮影サービスなのに、ウェディングや撮影に関する表現ではないネーミングだったので、チームメンバーから反対意見も多くありました(笑)
「見るたびに優しくなれる」
やさしいきおく、あえて一言で説明するならば?
結婚式の当日を、映像もしくは写真で素敵な作品にするサービスですね。
素敵に?
そうです!そこ大事です(笑)
どう素敵なんですか?
「見るたびに優しくなれる!」というメインテーマがありまして、そこに価値を感じてほしいです。
優しくなれる価値?
スターバックスさんの企業理念を勉強したときに「商品の説明はスペックを語るな効能を語れ」とあって、それにすごく共感したんです。たとえば僕らのウェディング作品を新郎新婦のおふたりが見たときの効能ってなんだろう?と考えました。
そんなとき、とある新郎さんから「見るたびにオカンに電話したくなるんです!」という感想をもらったんです。それでハッとして、他の新郎新婦さんにも色々とヒアリングしたら「友達が号泣してて思わずもらい泣きした!」とか「ぜったい弱い部分を見せない父親が泣いてて驚いた!」とか、いろんな感想があって、そんな鑑賞体験すべてが根っこの部分は誰かに対して優しい気持ちになってたんです。
まさしく効能これだな!って思いました(笑)
「作業より創造」
いくつかサンプルを拝見しました。
それ「サンプル」ではなくて「過去の作品」です(笑)
???
よく「サンプルありますか?」って問い合わせを頂くんですけど、
決まって「サンプルはありません」とお答えしてます。
おふたりのウェディングが世界にひとつのオンリーワンなイベントなのに、
映像や写真がサンプル通りに撮影されたコピー&ペーストのような商品では残念だなと思って、
いわゆるテンプレ化、フォーマット化みたいな「ものづくり」は一切やめよう、商品ではなく作品。
「つくる」も作るではなく「創る」
作業ではなく創造をしよう!
というのはチームメンバー全員での約束にしました。
ひとつひとつの作品が個性的で面白いですね。
「みんな違ってみんな良い」金子みすゞの詩にもすごく影響されてます。
ひとつひとつ、新郎新婦おふたりからのリクエストをふまえて創っています。
一方的にクリエイターのエゴを押し付けるような作品創りも残念ですから…
完成してから内容のチェックをしていただき、そこから手直しを重ねてパーフェクトな作品に仕上げてます。
「特別な買い物」
やはり責任重大ですよね?
はい。とても重大です。
一生に一度のビッグイベントですからね。分刻みで進行するドキュメントを素敵に撮影編集するのは、たいへんスキルが求められますので、知識と経験、センスを兼ね備えたクリエイターに任せるのが良いと思います。
牧さんに任せれば安心ですね!
ははは(笑)
もちろんそうですが、とにかく安易に依頼しないことが大切ですね。
結婚式のアイテムは、どれも何度も購入することができない貴重なものばかり。
たとえば、ユニクロの靴下であれば何度も購入経験を重ねて満足度を高めることができますが、結婚式はそうはいきません。
たくさんリサーチして決めるべきですね。
熟慮のススメ!
その通りです。
ただ最後には「やさしいきおく」を選んでほしいですけどね(笑)
選んでもらえるように日々努力しなきゃ(笑)