ビールとウェディングの関係

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大人気のクラフトビール

 
以前、当コラムで取り上げた、コーヒーの“サードウェーブ”。ビールの世界にもその波が到来していることをご存知ですか?

 
ビールの歴史は長く、紀元前3000年頃からエジプトで醸造されていたと言われています。半焼きのパンを水に浸して自然発酵させた後、壺の中で二次発酵させる手法で、現在のビール醸造の源流であるとされています。
日本にビールが持ち込まれたのは江戸時代のこと。文明開化の頃から居留地の外国人が日本国内でビールを生産するようになり、急速に広まったそうです。日本の一般家庭でビールが楽しまれるようになったのは、戦後になってから。以来、多くの日本人に親しまれています。

 
“セカンドウェーブ”のきっかけは、1994年に改正されたビールの酒税法。最低製造数量が大幅に緩和されたことを受け、小規模なビール製造会社が次々に誕生しました。地ビールブームが訪れたものの、町おこし目的の商品が多く「高い割に味はイマイチ」と評されてしまうことも少なくありませんでした。

 
そして現在、小規模生産のビールが息を吹き返し、“サードウェーブ”到来の兆しを見せています。醸造技術が向上し、高品質な「クラフトビール」を提供するメーカーが増加。個性的な味わいの商品も多く、多様化したビールの味わいを比較し、楽しむ人が後を絶ちません。

 

ビールの種類

 
ビールは大きく分けて「ラガー」と「エール」に分類されます。日本でよく見かけるのはラガービール。ドイツ語で「貯蔵」を意味し、低温の環境でゆっくりと発酵させるタイプです。よく耳にする「ピルスナー」もラガーに分類されます。
エールビールは冷蔵技術がなかった時代から作られているタイプで、短期間の常温発酵で造られます。麦芽の甘みや香ばしさが生み出す旨みは格別! 泡が少ないことも特徴です。

 
クラフトビールからは、日本のスタンダードである「ピルスナー」はもちろん、ホップの苦みが特徴の「ペールエール」、苦みとコクが特徴の「IPA」、やさしい味わいの「ヴァイツェン」、黒ビールの「スタウト」など、様々な種類が登場しています。お気に入りの種類やブリュワリーを見つけることが、ビールを楽しむ醍醐味の一つと言えるでしょう。

 

ブライダルの語源

 
ところで、「ブライダル」という言葉がビールに由来していることをご存知ですか?
花嫁を意味するbride+ビールの一種、ale =を合わせて「ブライダル」という言葉が生まれました。イギリスでは昔、女性がエールビールを作り、披露宴ではそのビールを振る舞っていたのだとか。

皆さんも披露宴で、お気に入りの1杯をゲストに振る舞ってみてはいかがでしょうか?

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