進化する紅茶の世界

column_107

新しい紅茶の世界

 
ここ数年ほど、「サードウェーブコーヒー」が話題になっていますが、紅茶にも同じような波が訪れていることを、皆さんは知っていますか?

世界では古くから愛飲されてきた紅茶ですが、日本が初めて紅茶を輸入したのは、明治20年のこと。当時は一部の上流階級でたしなまれるものでしたが、1972年に紅茶の輸入が自由化され、海外から安価な茶葉が出回るようになりました。ティーバッグの普及も手伝い、紅茶が一気に身近な存在になります。

第2の波は、1990年代頃でしょうか。ヨーロッパの高級紅茶ブランドが上陸して人気を集めたり、紅茶専門店が続々とオープンしたり、ラグジュアリーホテルで「アフタヌーンティー」を楽しむ人が増えたりと、紅茶の質にこだわり、優雅に味わう方が増えてきました。

 

厳選された茶葉

 
そして現在、信頼のできる生産者が育てた茶葉を農園から直接買いつけた、ブレンドや香りづけをしていない紅茶「シングルオリジン」に注目が集まっています。

「シングルオリジン」とは……? 紅茶の茶葉は産地により「ダージリン」「アッサム」といった名前が付けられ、農園ごとに味が異なります。コーヒーの“ブレンド”と同様、世の中に出回っている紅茶の多くが、様々な農園の茶葉をブレンドして味わいを保っています。

対して、シングルオリジンティーは「○○農園のダージリン」といった農園単位で販売され、風味の違いを楽しむことが出来ます。中でも、春摘みのファーストフラッシュは淡い色でさわやかな風味、夏摘みのセカンドフラッシュはほのかな甘みとコクがあり、秋摘みのオータムナルは渋みがあるしっかりとした味わいが楽しめます。

生産者に対する関心の高まりをあらわすかのように、2015年からは、紅茶の生産元が一堂に会するイベント「シングルオリジンティーフェスティバル」がスタート。多くの来場者で賑わっています。また、近年は日本国内で栽培された「国産紅茶」もスポットライトを浴び始めています。

 

結婚式の引き出物に!

 
ウエディングのサンクスギフトとして人気の「紅茶」。ウエディングをイメージしたブレンドを選ぶもよし、パッケージで選ぶもよし、農園にこだわるもよし。「これぞ」という逸品を見つけてみてはいかがでしょうか?

やさしいコラム, 全ての記事, 読みものカテゴリーの記事