プレゼントの決め方

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記念日の贈り物

 
結婚して何年か経つと記念日を迎えても毎年祝っているうちにマンネリ化し、「何を贈ったら良いのかわからない。」という悩みをよく訊きます。たしかに始めのうちはお互いの好みが解っているので贈り物にも困りませんが、時と共に「ネタ」が尽きて考えるのが億劫になるかもしれません。銀婚・金婚式は宝飾品を贈ることで有名な記念日ですが実はその年毎に、記念日の意味が解る“リスト”があるのを皆さんはご存知でしょうか?

結婚記念日に贈り物をする習慣は中世の時代から存在していましたが、米国の女性作家:エミリー・ポストが1922年に出した本の中で初めて、「ギフト/アイディア」の“リスト”化を実現させたと云われています。当時は1年目、5年目、10年目、15年目、20年目、25年目、50年目と“リスト”の数は少ないものでしたが1957年の増刷時に15年目までの毎年分、それ以降は5年毎にといった具合にその内容は増えてゆきました。

 

より絆は固く、プレゼントも硬く

 
現代版の“リスト”で面白い内容を紹介いたしますと…結婚8年目は「ゴム婚式」、この場合はお洒落な長靴をプレゼントしたら喜ばれそうですよね。また結婚14年目は「象牙婚式」、35年目は「珊瑚婚式」、55年目は「エメラルド婚式」と夫婦の絆の強さを表すように“リスト”の内容も実は年月が経過する毎に「柔らかいもの」から「硬いもの」へと名称が変化していきます。ちなみに結婚60・70年目は「ダイヤモンド婚式」です。

日本に結婚記念日を祝う文化が流入してきたのは明治以降からで、それ以前は「家制度」が定着しており“発想”自体が存在してませんでした。当時の天皇(明治天皇)の「結婚25年を祝う式典」が日本では初めてで、その式典を契機に一般に広がり現在の習慣になったと云われています。毎年の結婚記念日の贈り物を考えるのに“リスト”を利用しなくても、先ずお互いが忘れずに記念日を「愉しみ」にしていることが何よりも大事なことですよね。

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